社会学者の研究メモ

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2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

企業倫理

不二家やら旧三和やらいろいろ不祥事ネタが多いですね、最近。以前、利潤を追求するのが使命である企業と「倫理」という言葉が頭の中でうまくつながらなかったので、知り合いの経営学者にそのことを聞いてみたことがあります。答えは「倫理は儲かる」という…

Stataガイドブック

私を含む6人共著の『Stataで計量経済学入門』、出版が遅れていましたが、2月10日で確定しそうです。去年の11月に「1月はガチ」とか言ってたわりに、2月にずれこみましたが、今度こそ間違いなし。もうすでに校了してるし。事前予約についてはまた後日ここでア…

結婚=デザート説

コース料理ではデザートは食後に出てくる。 天ぷらうどんを食べて満足したときは、さらに大福が食べたくなる(テツ談)。結婚って、今ではデザートなんじゃないだろうか。どこか自分の仕事や趣味で満足している自分がいて、そこにさらにプラスアルファの幸せ…

自著

そこそこよい評価をいただいているような気がしてきたので、さりげに宣伝。自分の研究の「足下」を確認してみたい方にお薦め。制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))作者: 筒井淳也出版社/メーカー: ハーベスト社発売日: 2006/06メディア: 単行本購入…

組織と家族(3)

前のエントリのコメントにも書かれているように、家族を組織論つまり「市場or組織」のアナロジーで考えることにはいろんな問題がある。そのなかでも最大の難点は「子ども」。これは(精子バンクや代理母なんかで)技術的には市場化できるものだけど、よほど…

組織と家族(2)

現在の社会では、家族から受けるサービスのほとんどすべては他のセクターから調達することができる。ホテルに泊まり(掃除も選択もやってくれる)、医療サービスを受け、友人・知人からメンタルなサポートを受ける。だから家族を組織論的に論じることは可能…

組織と家族(1)

理論(学説)を離れ、家族に関する経験的な研究の世界にはまりこんでから約二年。腐臭を放っている理論脳にムチ打ちながら、最近考えていることは、やはり「家族」のこと。理論的に考えれば考えるほど、家族っていうのは、「いったいこりゃなんだ」という謎…

ホワイトカラーエグゼンプション

いよいよ大詰めになってきた模様。ほんとにやる気なんでしょうか。この制度は「よい言い方」をすると「管理職を自営業扱いしよう」というもの。自営業者や一部専門職(と大学教員)はごく一部を除いて労働時間がかなり自由。しかし自営業者・専門職は成果が…