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社会学者の研究メモ

はてなダイアリーから移転しました。

各国CO2排出量の変化を「動くグラフ」で見る

コペンハーゲン気候サミット記念で、もうひとつGoogle Motion Chartを使ったグラフを掲載。地球温暖化については全くの素人なので、余興です。解説も勘違いしているかもしれません。(「おいおい」という間違いがあれば、やさしい気持ちで指摘して下さると助かります。)

Understanding the Change of CO2 Emissions by Countries using Google Motion Chart

  • 縦軸:CO2pc:一人あたりのCO2排出量(トン)。
  • 横軸:GDPpc:一人あたりGDP(US$、PPP)。
  • 色:Category:福祉レジームと地域です。参考程度に。
  • サイズ:POP:人口。
  • 時期:1980年から2005年まで。1980年の排出量なんてどうやって推計したのか分かりませんが、とりあえず世銀データを信じましょう。

その他オプションとして、以下を各自で設定できます。

  • CO2perGDP:一単位(US$,PPP)あたりのCO2排出量。ざっくりいって、CO2排出に関する効率性。
  • CO2total(CO2排出全体量、キロトン)
  • CO2efficiency(オイル1キログラムあたりCO2排出量、キログラム)

まず1980年時点。

一人あたりのCO2とGDPは、見事にトレードオフの関係にありますね。これがこれからどう動くかですが、さしあたり中国、アメリカ、ドイツ、日本を追ってみましょう。

中国はトレードオフ路線から外れていません。豊かになるけど、その分CO2を排出し続けている。しかし水準はまだまだ他の先進国よりも小さいです。日本も一人あたり排出量は上昇傾向ですね。ドイツと比べると一目瞭然。とはいえ公平に言えば、ドイツがやっと日本に追いついた、というべきでしょうか。アメリカは...高いGDP水準を維持したまま排出を抑えてはいます。が、一人あたりCO2排出量の水準はトップです。

全体的には、多くの国が右下(豊かで、CO2もあまり出さない)に移動できればいいわけです。産業構造による違いをコントロールすべきでしょうが、スウェーデン、フランス、オランダあたりの位置が目標になるのでしょう。

次にY軸をCO2total(全体量)にしてみましょう。

いや〜。怖いですね中国。いろんな国で取り決めをするよりは、全世界で中国(とアメリカ)をどうにかする方法を考えた方がよさそうです。たぶんインドも。

こういう図だけ見ていると、「世界はこれまで何をやってきたの?」と不安になるかもしれませんが、Y軸をCO2perGDP(GDP単位あたりCO2排出量)にすると、中国はすごい勢いで効率性を改善してきたことも分かります。

要するに、同じ豊かさを生み出すために必要なCO2排出は抑制傾向にあるわけです。しかしGDPの伸び率がそれを上回っているのが中国(そしてアメリカ)だ、というわけですね。

コペンハーゲン前に中国はGDPあたりの排出量を40-45%削減するという計画を発表しました。しかしGDPの伸び率を考えると、全体の効果は限定的かもしれません。

どうしたらいいのやら。中国もインドも、排出効率性の面ではここ20年ですでに先進国に迫りつつあるようにみえます。それでも全体排出量は急激に増加しているわけで。中国は、「排出量のピークは2030年あたりになる」という予測を立てましたが、それは先進国からの技術・資本移転にも依存する、とも述べています(What Is China Saying in Copenhagen?)。

月並みな結論ですが、「経済最優先の方針を変更し...」と気軽に言うよりも、経済、CO2、気候の3つ(後二者の関係もまだあやふやなカンジですし)のバランスを慎重に計算するのが大事、ということですね。