社会学者の研究メモ

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社会学再入門と新制度派経済学

ここ最近、なんだか妙に売れているようです。私の本。本屋さんの棚にはあまり並んでないんですけどね。こんなことだったら、タイトルをもうちょっとポピュラーなものにしておけばもう少し...(と、変に欲がでてきました)。

制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))

制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))

ところで、この本についてマイミクの経済学者の方(こやまさん)がmixi内で書評を書いてくださいました。社会学を基礎から問い直す(再入門する)という意図だけではなく、それを経済学理論(といっても新制度派経済学)と比較しながら行うということをやったので、経済学の人からのフィードバックはありがたかったです。第一印象は「社会学者が経済学の簡潔さに惹かれるとこういった議論になるのかな」ということだったらしいです。まあその通りですね。別の方のブログの書評では反対のこと(「筆者にとっては心外かも知れないが、私にとっては「経済学」と「社会学」の橋渡しではなく、経済学(市場や制度、組織等)の「社会学化」に読める。」)が書いてあって、「確かにそう読めるかもなあ」とも思ったのですが、私自身の意図としてはむしろ社会学の相対化だったと思います。

社会学の本なのに社会学者からの反応がほとんどないこの妙な本についてはさておいて。アイディアを借りた新制度派経済学ですが、入門としてお勧めは以下の本です。

新制度派経済学入門―制度・移行経済・経済開発

新制度派経済学入門―制度・移行経済・経済開発

これに加え、私もまだ未読ですが、以下の本もお薦めだそうです。(香港科技大学の経済学者の方からご示唆をいただきました。ありがとうございます。)

Institutions and the Path to the Modern Economy : Lessons from Medieval trade (Political Economy of Institutions and Decisions)

Institutions and the Path to the Modern Economy : Lessons from Medieval trade (Political Economy of Institutions and Decisions)