社会学者の研究メモ

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結婚=デザート説

コース料理ではデザートは食後に出てくる。
天ぷらうどんを食べて満足したときは、さらに大福が食べたくなる(テツ談)。

結婚って、今ではデザートなんじゃないだろうか。どこか自分の仕事や趣味で満足している自分がいて、そこにさらにプラスアルファの幸せがあるのならそれをやるのもよし。しかし結婚することで本来の楽しみが犠牲になったり、自分のペースが乱されるくらいだったら、そうまでして結婚する必要もない。そう考える人がだんだん多くなってきているのでは、と感じる。

データ上は女性晩婚化の原因は「ミスマッチ」、つまりあいかわらず地位の高い男性と結ばれたがる女性の上昇婚願望と、低成長期において将来の期待を持てるような男性が減っていることにある、という仮説が支持されている。女性はこの仮説が正しいとして、男性晩婚化がじゃあ「フリーターニートの増加」にあるのかというと、そうとばかりもいえないだろう。

むかしは結婚しないとオワリって雰囲気が日本中にあった。だから相手に不満があっても、愛が無くても、かわいくなくても結婚していたのだ。今はそういう空気は徐々になくなってきている。幸せな結婚が想像できないような相手とあえて結婚することはしなくなってきた。これに加えて「二次元」世界の爆発。結婚して後悔しようものなら、2ちゃんねらーから「だからあれだけ二次元にしておけと...」と説教されてしまうのだ。

この低い均衡を打破するにはどうしたらよいか。

  • 二次元世界(ついでに実写も)を抑制する。日本はポルノ規制甘いし。女子アナも落とし穴。女子アナはキャリア風年配の既婚者にして、しかも顔で選ばない。人間の欲求なんて相対的なもの。メディアで極上の女性ばかり見てたら現実にはつきあえなくなるもんだ。(「欲求を抑えつけるといつか爆発する」というフロイト的見方はこの際とらない。)
  • 欧米世界のように、結婚前にお試し(同棲)期間を置くという慣習を広める。NHK朝の連ドラをそういう設定でやるのがいい。『フレンズ』なんかみてると、親密性の流れはこうだ。デート→性関係→愛(告白)→同棲→結婚。いきなり結婚となると二の足を踏む人も、これならなんとか。